【ネタバレなし】映画『空飛ぶタイヤ』感想
フィクション?ノンフィクション?
これは、観終わった時に僕が感じた、いや、気になったことだ。
どこかで聞いたことがある内容だったなと思い、
「空飛ぶタイヤ」
と調べたら、すぐに出てきた。
『三菱リコール事件』
あっ、やっぱり元ネタはこの事件か。
当時は学生だったから、全然この事件の詳細は知らなかった。
著者の池井戸潤氏が本作品を世に出したのは2006年。当時のインタビューではこんな事を語っていたらしい。
「反省もなければ、後悔もない。あるのはただ、歪んだエリート意識のみ。かくして、人を殺し、客を騙す――これほどまで、怒りに駆られて書いた小説はない。迷惑しているのは、世の中の方だ」
なるほど。
フィクションなんだけど、ノンフィクションかと思ってしまうほど、リアルな描写だったのはこういうわけか。
(あやうく三菱が嫌いになるところだった)
世の中、悪いことをする会社って本当にああいう感じなんだろうな。
誰も何も歯向かえない。腐った企業体質にモヤモヤしてる若者たちが大勢、不満分子を溜め込んでる。
今のご時世、あんな隠ぺいはもう出来ない時代になってるだろうけど。
ところで、三菱の社員はこの映画をどう観るのか。
そこもちょっと気になるところ。
今の社員にとってはもう過去の話か。
事前情報一切なしで鑑賞。
「空飛ぶ」なんて付くもんだから、てっきりファンタジー作品かと思ってた自分が恥ずかしい。
この映画を観て、僕の記憶に残ったことは、
「大企業は恐い」
「悪事は隠せない」
ということ。